ダルシーのにっき: 携帯電話が使えなくなる?

2011年1月18日火曜日

携帯電話が使えなくなる?

Photo by SHARAKU

昨日、白いシカのとぼけ顔がイラっとくる話をしましたが、関連した話題でもう一つ思ったこと。

テレビはアナログからデジタルへ移行します。アナログ放送は終了するため、アナログテレビはそのままではガラクタになってしまうわけですが…同じように携帯電話の一部機種もガラクタになってしまうこと、ご存知でしょうか?

携帯電話の一部機種は、2012年7月24日をもってガラクタと化します。

随分前から地味~にちょいちょい話題になっていたのでご存知の方も多いでしょう。
今日の話題は「新し物好きさん」には不要な話題。
アナログ人間さん向けの話題です。

携帯電話やテレビ・ラジオの放送、無線機器など、通信機器は電波で情報を送ったり受けたりしているわけですが、この電波、実はいろいろ種類があります。

ここでは簡単に説明しますが、「電波」はその字にもある通り「波」です。

波といえば海。
さざなみ~津波まで波の大きさはたくさんありますよね?

通信における「波」である「電波」にも同じように種類があります。
波の一番高い点(頂上)から、次の波の頂上までの長さを「波長」といい、一定時間にいくつの波が立つかを表す数(波の個数)を「周波数」といいます。

この「波長」と「周波数」によって名前が付いていますが、それが「周波数帯」です。
「周波数帯」というと難しそうですが、短波や長波などという言葉は耳にした事があるかもしれません。これが周波数帯です。

例えば「長波」の周波数は30–300kHz、波長は10km-1km。
そしてこの帯域を使用しているものの一つが電波時計。
同じように、中波はAM放送、超短波はFM放送などに使われています。



お気づきかと思いますが、周波数帯によって使用用途が違うわけです。






では本題。

図の通り、携帯電話は800MHzのあたりを使用しているのですが、実はこれ、全部の携帯電話ではなく、DoCoMoとauの一部が使用しています。
ソフトバンクは?というと、1.5GHz帯を使用しています。

同じ「携帯電話」という物でも、会社によって違う帯域を使っているため、同じ帯域に纏めて整理しようね!ということになったわけです。

分かりにくいかもしれないので例えると…

カウンターしかないお寿司屋さんに行ったら大行列!
中を覗いてみたら飛び飛びで席が空いています。

「詰めてくれたらもっとみんな座れるのに…」って思いますよね?
そこで板さんがお客さんに「左から順番に詰めてください!」と言いました。

なので飛び飛びに座っていたお客さんは席を移動しました。

これでたくさんのお客さんがお店に入ることができ、無事皆さんお寿司を食べることができました。
めでたし、めでたし(^^)


つまり、今は、板さん(総務省)がお客さん(携帯電話会社)に「席をつめて」といっている状況。という事です。

で、席をつめることになったお客さんがDoCoMoのmovaさんとauのCDMA 1Xさん、CDMA 1X WINのICカード非対応機種さんということです。

今のお店の中はこんな感じ



でも、席を順番に詰めていくということは、元の席から移動しなきゃならないお客さんも居るわけで…
元いた席をDoCoMoさんとauさんに譲ることになりそうなお客さんが、コンサートやミュージカルで使うワイヤレスマイクさん達。

現実的には、劇団四季では所有するマイクすべての交換に6億円近く必要だそうです。

マイクを交換しても、マイクを調整する機械だって対応が必要だし、それはこういう設備が備わっている会場全てに影響するわけで…
総務省の試算では、こうした買い替えなどに必要な費用を1千億円程度とみているそうです。

こんな調子で、「席を詰める」だけでも大騒動。

お話をもっと大きくすると、テレビのアナログ放送で使用していた周波数帯が不要になるので…

じゃあもっとお客さんを座らせてあげられるよね!と考える板さん。

周波数帯再編は、携帯電話会社だけでなく、電気通信業は全体的に影響を受けていることになります。

もしこのままワイヤレスマイクが携帯電話に席を譲ると、しばらくの間は、コンサートや演劇などの公演で、音響や演出に影響が出るかもしれません(-_-;)

観たい演目は今のうちに観ておこう~っと。

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